イヌサフランは古代ギリシア・ローマの医者
ペダニオス・ディオスコリデス(Pedanios Dioscorides,
40年?
90年頃)の『
薬物誌』において痛風に効くと記載されている。その有効成分であるコルヒチンは
1820年にフランスの化学者P・S・ペルティエ(P.S.Peletier)とJ・キャベントン(J.Caventon)によって初めて分離され
[Pelletier, P. S.; Caventon, J. Ann. Chim. Phys. 1820, 14, 69.]、のちにアルカロイドとしての構造が明らかにされた。
以前は痛風の特効薬とされていたが、最近では副作用の多さから処方されることは稀である。他に
家族性地中海熱、
アミロイドーシス、
強皮症、
ベーチェット病に用いられる。副作用には胃腸の不快感や好中球減少症がある。痛風の初期に用いるとかえって症状を悪化させることがある。また投与量過多により
骨髄抑制、
貧血を起こすことがある。がん治療に要する用量では副作用が重篤であるため、用いられない。